【人事管理】勤務インターバル制度導入促進
1.勤務間インターバル制度とは
1日の勤務が終了して翌日の勤務開始までの間に一定時間以上の休息時間(インターバル)を設けることで、働く人の生活時間や睡眠時間を確保する制度を勤務間インターバル制度といいます。
「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(平成30年7月6日公布)によって、労働時間等の設定の改善に関する特別措置法が改正されたことにより、「勤務間インターバル」制度導入が企業の努力義務となっています。
例えば勤務間インターバルを11時間に設定しているときであれば、勤務終了時間から11時間を開けて、
①翌日は勤務開始時間を繰り下げた時間から所定労働時間働く
②翌日の勤務開始時間を繰り下げ、通常の終了時刻まで働く(その結果勤務時間は短くなる)
というような方法や、
そもそも一定時刻以降の残業と次の始業時刻以前の早出勤務を認めないことにより、インターバルを確保するなどがあります。
政府は、目標値として、
2025年までに、勤務間インターバル制度を知らなかった企業割合を5%未満とする。
2025年年までに、勤務間インターバル制度を導入している企業割合を15%以上とする。
という数値目標を定めています。
2.導入のメリット
働く人が一定の休息時間を確保することで、ワークライフバランスを取りながら働くことが期待されています。
3.勤務インターバル制度導入促進シンポジウム
勤務間インターバルの導入を推進する事業の一つとして、2023年7月27日にシンポジュウムが開催されます。基調講演と既に導入している企業担当者間のディスカッションが予定されていますので興味があればお申込みください。
開催日時:2023年7月27日 13:00から14:45
開催方法:ZoomウェビナーまたはYouTubeライブ (どちらも事前申し込みが必要)
詳しくは以下のホームページでご確認下さい。(働き方・休み改善ポータルサイト)
https://work-holiday.mhlw.go.jp/seminar/#interval
4.コンサルタント派遣事業
東京労働局は、社会保険労務士が行う導入コンサルティングを受けられる「働き方・休み方改善コンサルタント」派遣を実施していますので、ニーズがあえばご利用を検討ください。詳しくは以下の東京労働局のホームページでご確認ください。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/consultant_00001.html
5.働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)
中小企業に限られますが、導入に係る費用の一部の給付が受けられる助成金があります。要件に該当する場合は、うまく利用しながら導入を目指すことも考えられます。助成額は、対象経費の合計額に補助率4分の3(※)を乗じた額が助成されます。ただし上限額があります。
(※)常時使用する労働者数が30人以下かつ、労務管理ソフトウェアの導入・更新他のあらかじめ指定された支給対象の取組を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合の補助率は5分の4
詳しくは厚生労働省のホームページでご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150891.html
【コンサルタントプロフィール】
大関ひろ美
(株式会社ブレインパートナー 顧問)
三重県四日市市出身。
ワンズライフコンパス(株)代表取締役、ワンズ・オフィス社労士事務所 代表。1981年~ 三菱油化(現、三菱ケミカル)株式会社の人事部門に約9年間勤務。1992年社会保険労務士資格を取得(その後特定社会保険労務士を付記)。 1996年~ 外資系生命保険会社ほか勤務、北九州市嘱託職員として介護保険導入に携わる。2001年~ 社会保険労務士事務所を開所独立。
現在は、ワンズライフコンパス株式会社と併設するワンズ・オフィス社労士事務所の代表に就任。2006年パートアルバイト派遣の使い方ここが間違いです(かんき出版) 2013年~雇用形態別人事労務の手続と書式・文例、雇用形態別人事管理アドバイス(共著、新日本法規出版)
DATE : 2023/07/18