【助成金】介護離職防止支援助成金について
平成28年度に始まった「介護支援取組助成金」は、平成28年10月19日から「介護離職防止支援助成金」に名称がかわり、実際に介護休業(B. といいます)や介護制度(C. といいます)を利用した雇用保険被保険者が出たことなどが申請の要件に加わりました。
1.介護離職帽子支援助成金の概要
雇用保険の適用事業所が、仕事と家族の介護を両立しやすい労働環境を整備し、利用の支援をするときに助成が受けられます。具体的には、介護をしながら仕事が続けられるように社員のニーズを把握したのちに、介護休業制度等を整備することが必要です。
そして、そうした環境が整ったのちに、実際に雇用保険被保険者の家族が介護を必要となった時に、介護休業や所定外労働の免除などの介護制度を利用した場合に支給されます。
2.受給できる額
(*)期間雇用者、期間の定めのない労働者1人ずつ
3.対象となる事業主の概要
次のAの要件に該当する事業主であって、B又はCに該当する雇用保険被保険者が生じた事業主が対象です。
A.仕事と介護の両立のための職場環境整備を実施
① | 厚生労働省が公表している所定の調査表を使って、「労働者の仕事と介護の両立に関する実態把握」のアンケートを行う。 |
② | ①の調査結果から仕事と介護の両立支援の周知状況を把握し、育児・介護休業法に沿った制度を整備する。(育児介護休業規程等の作成) |
③ | ②の翌日以降、人事労務担当者等が社内研修を行い、両立支援制度を周知する。 |
④ | 介護に直面した労働者を支援する社内の相談窓口を設置し②の翌日以降に周知する。 |
⑤ | 介護支援プランによって介護休業の取得と職場復帰及び介護制度の利用を支援することを周知する。 |
⑥ | ①~⑤の実施後に介護休業(B)または介護制度(C)を利用する労働者が出たこと。 |
B.介護休業を利用した雇用保険被保険者の要件
① | 介護休業を介護対象家族について連続1か月以上又は合計30日以上取得し、職場復帰した雇用保険被保険者で、介護休業前に1か月以上雇用保険被保険者であったこと。 |
② | 介護について上司又は人事労務担当者と1回以上面談し介護支援プランを作成したこと。 |
③ | ②の支援プランに基づき介護休業前に業務の引き継ぎを実施させていること。 |
④ | 介護休業終了後に②のプランを踏まえ、原則として現職に復帰させていること。 |
⑤ | 職場復帰後にフォロー面談を実施し記録すること。 |
⑥ | 職場復帰後に雇用保険被保険者として1か月以上雇用し、支給申請日に雇用していること。 |
C.介護制度を利用した雇用保険被保険者の要件
① | 次の介護制度を対象家族について連続3か月以上又は合計90日以上取得し、職場復帰した雇用保険被保険者で、その介護制度利用前に3か月以上被保険者であったこと。 ・所定外労働の制限制度 ・時差出勤制度 ・深夜業の制限制度 |
② | 介護について上司又は人事労務担当者と1回以上面談し介護支援プランを作成したこと。 |
③ | ②の介護支援プランに基づき業務体制の検討を実施したこと。 |
④ | 介護制度利用者の連続3か月以上又は合計90日の利用後に上司又は人事労務担当者がフォロー面談を実施し記録すること。 |
⑤ | 介護制度の連続3か月以上又は合計90日の利用後に雇用保険被保険者として1か月以上雇用し、支給申請日に雇用していること。 |
以上は掲載時点のものであり、今後変更になることがありますのでご注意ください。
制度の詳細は、厚生労働省のページで確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000140507.pdf
【コンサルタントプロフィール】
DATE : 2017/02/13