【人事評価】人事評価では日常からのコミュニケーションが最も重要
人事評価の成功とは、フィードバック面談後、上司と部下が本心で納得し、明日からの業務に積極的にまい進できる状態をいいます。
人事評価面談、フィードバック面談が成功する理想条件は、部下(被評価者)が上司(評価者)を尊敬している場合です。上司が卓越した知識・技術を持っていたり、人間性、品格が優れているなどのケースでみられます。そして、部下はこれらの上司に何らかの憧れを持っている場合には、フィードバック面談はほぼ確実に成功しています。これは、評価者と被評価者の心の深層部で何らかのつながりや触れ合うものがあるため、評価者が厳しい発言をしたり、批判しても、被評価者は比較的素直に受け入れられるのでしょう。
単に、上司と部下が信頼関係にある程度では、必ずしも人事評価が成功するとは限りません。外部からみると、信頼関係があると思われていた評価者と被評価者がある評価項目で認識のズレが生じてお互いに十分納得することができず、物別れに終わり、その後の二人の関係が気まずくなった例は多くあります。信頼関係がある程度では、人事評価が成功するとは言いきれません。
まして、単なる上司と部下の上下関係に頼った人事評価面談では、意見の食い違いが多くあるとみた方がよいでしょう。上司が部下の反論に対処しきれず、逃げ道を探すのに窮している場面に、よく直面します。結局のところ、上司と部下の意見の相違を緩和し、人事評価を無事完了させるには、常日頃の上司と部下のコミュニケーションがものをいうのです。
【コンサルタントプロフィール】
和田一男 (株式会社ブレインパートナー 代表取締役 組織変革・営業変革コンサルタント) 北海道小樽市出身。(株)ヒューマン・キャピタル・マネジメント取締役。大学卒業後、1985年(株)リクルート入社。2000年独立し、(株)ブレインパートナー設立、代表取締役就任。経営力強化、実行力強化支援、営業力強化コンサルティング、実行機能としての組織構築、組織変革コンサルティング、人材育成、人事評価制度構築、目標管理制度運用支援を行っている。著書「30歳からの営業力の鍛え方」(かんき出版,2006年)、「ドラッカー経営戦略」(明日香出版社,2012年) |
DATE : 2018/11/05