【人事評価】人事評価が厳しい部下への面談の進め方
評価者が人事評価面談を行う際、最も神経を使うのは、人事評価結果の悪い被評価者との面談です。被評価者からみて評価結果に素直に納得するのはなかなか難しいからです。
面談そのものが暗い雰囲気になりがちです。被評価者からみると、悪い評価のレッテルを貼られると容易に回復できないのではないかと不安が心をよぎったり、賞与、昇給で他人と格差がつくという焦りが生ずることになります。そして、自分が遂行している職務について評価者が十分理解してくれているのだろうか、自分はこれだけ努力しているのに、なぜ評価が低いのだろうかなどの疑問を持つことになりかねません。これらが評価に対する不信、しいては人事評価そのものへの不満につながる恐れがあります。
一方、評価者側もこのような場合、同情的な態度や優柔不断な態度をとる傾向がみられることがあります。これも評価者の態度としては好ましくありません。
これらの対処方法として、評価者は人事評価結果の良い評価者よりも、事前準備を十分に行い、慎重な対応を考える必要があります。その上で、被評価者に評価する際、どのようなことをみて評価しているか、評価項目、評価要素等の再説明などを行い、評価者からみた評価の視点を解説するのが好ましいでしょう。そして、人事評価面談では毅然とした態度で臨むことが期待されます。勿論、被評価者が評価者より目上の人の場合は、毅然とした態度と丁寧な言葉づかいを両立させなければなりません。
一番のコツは、日常のコミュニケーションです。普段から「このままでは評価が厳しくなる」旨を伝えておけば、自己評価の段階から厳しい評価をつけてくることになるでしょう。
【コンサルタントプロフィール】
和田一男 (株式会社ブレインパートナー 代表取締役 組織変革・営業変革コンサルタント) 北海道小樽市出身。(株)ヒューマン・キャピタル・マネジメント取締役。大学卒業後、1985年(株)リクルート入社。2000年独立し、(株)ブレインパートナー設立、代表取締役就任。経営力強化、実行力強化支援、営業力強化コンサルティング、実行機能としての組織構築、組織変革コンサルティング、人材育成、人事評価制度構築、目標管理制度運用支援を行っている。著書「30歳からの営業力の鍛え方」(かんき出版,2006年)、「ドラッカー経営戦略」(明日香出版社,2012年) |
DATE : 2018/11/12